カウンセリングって何をするの?

カウンセリング(心理療法)では、悩みを抱えた人が自分の力で困難を乗り越えていけるようにサポートします。一方的なアドバイスや励ましは、その場しのぎにしかなりません。まずは相手の心に寄り添ってじっくりと話を聴きながら、複雑に絡み合った悩みを整理していきます。そうすることで相手の心にゆとりが生まれ、その人がもともと持っている力が発揮されるようになります。カウンセラーには、耳で「聞く」力だけではなく、心で「聴く」力も求められるのです。

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授業やゼミでは、グループワークを通して、臨床心理学の知識やカウンセリングの手法を体験しながら身につけます。また、「福祉心理学」という授業では、社会で注目されている児童虐待の問題について、心理学の視点からどのような手助けができるのかを考えます。その他、さまざまな心理学の授業を通して、多様な領域における心理支援について学ぶことができます。

塩谷 隼平 教授(公認心理師・臨床心理士)

専門分野:臨床心理学(児童養護施設での心理支援、児童虐待、グループアプローチ)
著書:『こころを見つめるワークブック ―カウンセリングを知り、コミュニケーション力を磨く―』ほか

目に見えない「心」をあつかう心理学の面白さは、1つの正解というものがないことです。特に心理的援助を研究する臨床心理学では、最終ゴールはなかなか見えませんが、いつまでも新しい出会いや発見にあふれています。