街頭募金への疑問から、国際支援の
現状と課題について深く追求
- グローバル・コミュニケーション学科
- 2023年卒
※取材当時は3年 - 森田 裕芽さんYUME MORITA
- 埼玉県立吹上秋桜高等学校 出身
募金は誰をどうやって助けている?
中学・高校の頃から、駅前で募金を集めている人たちを見て「集まった募金はどう使われているんだろう?」と、何となく疑問に思っていました。その関心をさらに深めるきっかけが、「移民と多文化」の授業で見た、海外メディアの報道映像。紛争から逃げる人や、貧困に苦しむ人の映像に、日本のメディアが発信するニュース以上のリアリティを感じ、衝撃を受けたんです。「平和」について改めて考える中で、募金などの国際援助は本当に役立っているのか?どれだけの人が助けられているのか?ということを知りたいと思い、平和構築について研究するゼミに入りました。
ゼミで学ぶ中で、
援助を受ける側の問題に気づく
国際支援について学ぶうちに、支援を受ける側の問題――援助金は相手国に届いているのに、困っている個人まで行きわたらないことがある。という現実を知り、ただ支援や援助をして終わりではなく、その先まで考えることが大切だということに気づきました。
今研究しているのは、JICAがコンゴ民主共和国で行った「国家警察民主化研修」プロジェクト。紛争が絶えず、犯罪も多いのですが、その理由の一つが警察の機能不全。そこで、JICAと日本の警察が協力し、現地で警察官の育成と民主化を行い、市民社会に定着させる支援を行ったんです。今後は、このプロジェクトをはじめとする目的を定めた援助や、一般企業と連携した援助を通じて、現地がどう変わったかを調べていきたいと思っています。
大学での経験と学びを生かし
国際貢献したい
将来は、何らかの形で国際貢献をしたいな、という思いがあります。「日本語教員養成課程」を履修したことで、ゼミで移民や難民、出稼ぎなどの問題を知ったとき、そのような人たちにとっては日本語教育もひとつの手助けになるのでは、と感じるようになりました。語学も頑張っていて、4年になったら、大学で3年間学んだ韓国語の力を試すために韓国語能力試験を受験予定。また、最近はアパレルのアルバイトでストリートブランドの仕入れを担当し、古着やリユースについても意識。これまでの学びや経験、語学力を生かして、世界とつながる道を切り拓いていければと思っています。